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公共の場所でタバコを吸う権利
タバコ使用の危険に関して新しい争点が注目を集め始めている・・・非喫煙者への健康影響である。喫煙者はいつでもどこでも吸いたい時にタバコを吸えると思っている。彼らは自分達は自分自身だけを傷つけていると思っている。しかし副流煙が喫煙者の周りの人へ健康上の脅威を与えていると言う証拠が増えるにしたがって全く新しい論争を招いた。
喫煙者の両親の元で育った子どもは無煙環境で育った子どもに比べて風邪や、気管支炎、肺炎というような呼吸器系の疾病にかかりやすいということが判っている。沢山の人がタバコの煙にアレルギーを持っている。症状は軽い目の痛みやくしゃみから、喘息や気管支炎を持った人には特にずっと恐ろしいものまで巾がある。狭心症を持った患者はタバコの煙の一酸化炭素の影響を受けると、ほんの少しの運動でも胸の痛みを感じる。いくつかの研究では非喫煙者の肺がんの原因として受動喫煙は二番目の原因になっている。結果として多くの人や社会全体が喫煙者に反感を持つようになっている。
社会は大きな度合いでその構成員がやるべきこと、やってはいけないことを指図する。実際、喫煙行為は初期の噛みタバコの危険性に直面した社会が始めさせたのである。19世紀後半では噛みタバコは男性の一般的なたしなみだった。タバコを噛んでいて出すぎた唾液を吐き出すことは当時許される行為だった。痰つぼは家庭や、会社や、みんなの集まる場所ではありふれたものだった。つばを吐くと結核の原因となる菌をばら撒くということが理解されて、つばを吐くことに対する社会の受容が見直しされたのである。
つばを吐くことはそのうちに反社会的な行為だと見なされるようになり、噛みタバコも自発的に止められた。およそ同じ時期にタバコを量産する機械が始めて現われ、沢山の噛みタバコ使用者がこの新しいニコチン供給方法を歓迎した、これはつばを吐くことを不要にし、また危険がないように見えたから。
結核や感染性の病気がもはや健康に対する主要な脅威で無くなった反面、心臓病やガンという退行性疾病が大きな問題となった。タバコがこれらの疾病が非喫煙者に増えることに寄与しているということから、社会は喫煙に対して非寛容になった。
喫煙に対するさげすみの気持ちが、公共の場所でつばを吐くことと同じようなレベルに達することになるだろう。もしあなたの家に来た人がしょっちゅう灰皿につばを吐き出していたら、あなたは客人を放り出すだろう。喫煙者は同じような反応を家族から、友人、雇用主、また接触するあらゆる人から受け始めている。火のついたタバコ、葉巻、パイプを持っていたら、彼らは歓迎されないのである。
汚く、品位を落とす薬物依存症を続けることにより、社会的に村八分になることを望まないのならば、ニコチンを吸わないように。あなたは、タバコは持ったか、タバコを吸うことが許されるかということを心配せずに、どこへでも、いつでも出かける自由を得られる。もしあなたがこのむかつくように依存症から自由になれれば、人生はずっと単純になる。タバコから自由でいてください、そして、決してもう一服をしないように。
翻訳:西田季彦